新年のご挨拶
謹んで年頭のご祝詞を申し上げます。
旧年中は、多大なるご支援を頂き、誠にありがとうございます。
お客様をはじめとした、関係者の皆様にとって素晴らしい年となりますよう、私たちも全力でサポートさせてい
ただきます。今年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
さて、年頭の挨拶として、社員向けには下記のようなメッセージを送り、共有いたしました。
どうぞ、弊社の2025 年の取組みにご期待ください。
【社員向け 2025 年 年頭あいさつ】
年頭にあたって、ご挨拶申し上げます。2025 年は、乙巳(きのとみ)年にあたります。
「巳(ヘビ)の様に脱皮をくりかえし、強く成⾧をしていく年」とか、「 努力を重ね、物事を安定させていく年」
とされています。
世界では、テクノロジーがますます進化し、AI( 人工知能)があらゆる領域へ浸透してきています。Siriの起源となった
AI・人工知能 ELIZA (イライザ)が開発されたのは1966 年です。第2次AI ブームの1980 年には多数のエキスパートシステム
が発現しています。エキスパートシステムとは、プログラムが特定の問題に対して専門家のように推論を展開し、
問題解決へ導くシステムのことです。
この仕組みは、Amazon や楽天市場などショッピングサイトにおける商品のおすすめ機能として今もいかされています。
1993 年以降の第3次AI ブームではチェス専用のコンピューターであるディープブルーが世界王者に勝利したこ
とも話題となりました。ビックデータの機械学習とディープラーニングにより、複雑で難しい計算処理を素早く
行えるようになっています。これまで人間が行ってきた業務の一部をAI に置き換えることも実現しています。
例えば、医療現場での画像診断においては、膨大な数の画像データから病気の特徴を学習し、人間の医師と同等の精度で
病変を検出することが可能となっています。
車の自動運転技術も、レベル3にカテゴリーされる条件付き運転システムはホンダが2021 年に市販車への搭載
をスタートしています。レベル4 にカテゴリーされる運行設計領域での無人運転は、2022 年に中国国内で中国メーカーが
先行スタートしており、メルセデスも2024 年に北京市内でレベル4 の公道実証実験を行う承認を得ました。
また、ANA は空飛ぶクルマの運航を2027 年度に始めるとのこと。実現すれば、東京都心と成田空港を10~20
分で結ぶことになります。
これらに代表される技術革新によって、我々の生活はますます便利で豊かになっていくことが予想されます。
一方で、これまで当たり前だった仕事が技術革新によって、陳腐化したり、代替されたりしてしまうこともある
かもしれません。例えば、製造業のライン作業や、物流倉庫作業、小売や飲食店のレジ打ち、警備や、顧客サポ
ート、運転業務などがその対象となるかもしれません。
では、将来に向けて、我々は何を準備し、何に取り組むべきでしょうか?
当社としても、乙巳(きのとみ)年にあやかり、変化を受け入れながらも、外部環境に左右されにくい、事業基
盤の安定化をすすめるべく、これまで以上に前向きで、積極的な取り組みを、おこなってまいりたいと考えてお
ります。
ひとつには、「差別化」です。他社との違いを見出し、広くアピールすることで、不毛な価格競争に巻き込まれない
ようにしていきます。今も一定程度の強みとなっていますが、設計から、板金、溶接、機械加工、組立、配管、
電気、塗装、検査まで取り組める自社一貫体制を、さらに磨いていきたいと考えています。そのためには、
それぞれの要素技術のレベルアップと、既存の自分の仕事だけにとらわれない、前後の人の仕事に関わり合いを
持つ気持ちが重要です。
昨年年末のタイヤメーカー様向けの案件においては、まさに多くの社員の皆さんが積極的に自分事として
対応してくれたことで、度重なる困難に対しても乗り越えることが出来たと感謝しています。
また、特定の業界向けのものづくりに依存していないことも他社との違いです。ここ数年継続している新規案件
に、2025 年も積極的に取り組んで「多角化」を目指します。自分の職場に新しい工事番号の図面が
持ち込まれた際には、是非腕まくりをして、自分がこの多角化の一翼を担っていると思ってください。
さらに、本年は、「ファンマーケティング」といった視点を社員の皆さんに持っていただきたいと思います。
聞き慣れない方も多いかもしれませんが、⾧期的なお客様との関係構築と、当社としてのブランドの
持続的な成⾧を目指します。
何度か、朝礼でも申し上げましたが、新しいお客様だけ取り組めばよい、拡大すればよいと
考えているわけではありません。
これまで当社とお取引いただけているお客様においては、少なからずとも当社にご期待頂いて、継続して
お取引いただいているわけです。これらのお客様のご期待を裏切ることが無いように、さらに熱心な
当社のファンとなっていただけるような視点でものづくりだったり、営業活動だったり、
設計業務だったりをおこなっていただきたいです。
また、同じように、新規のお客様においても、どうすれば⾧期的なお客様との絆を構築できるかといった価値判
断で業務に当たっていただきたいと考えております。
さらにファンはお客様だけとは限りません。ファンの対象は、同僚だったり、協力会社だったり、家族だったり、
自分自身かもしれません。どうしたら「ファンが増えるか」いまの判断は「ファンが本当に喜ぶか」といったことに
焦点を当てて、今年一年を一緒に取り組んでまいりましょう。
2025 年1月吉日
株式会社 酒井製作所
代 表 取 締 役
酒 井 俊 一